世界最速を証明する

第三者機関で証明する

SSEHのラボ

各国のナショナルチームに採用されるには2つのハードルをクリアする必要があると考えていました。

  1. 選手の使用感が良いこと
  2. 性能を科学的に証明すること

幸い選手によるサンプル品の使用感(官能評価といいます)は良好でした。ここで”どれぐらい優れているのか”を証明出来れば採用の可能性が高まると考えました。

各ナショナルチームには機材選定のスタッフが居ます。彼らは官能評価だけでなく性能を数値で表したものを欲しがります。機材選びはメダルの色を変える可能性がありますし責任も伴います。ですから単に「選手が良いと言っている」という理由で採用するわけには行かないのです。

第三者機関が性能を証明していれば、チーム内で”社内承認&決裁”が取りやすくなります。そこでイギリスにあるSSEH(Silverstone Sports Engineering Hub)にテストを依頼しました。

世界最速チェーンの称号を得る

 

SSEHのチェーンテスト装置は機械式時計のような構造です。大きな振り子にオモリを付けて、振り子の揺れが止まるまでの時間を測ります。 振り子をつけたチェーンの摺動抵抗が大きければ振り子は早く止まります。抵抗が少なければ振り子は揺れ続けます。(図中青色がチェーンの振れ幅。横軸の時間が経過するほど振れ幅が小さくなっていく)

オモリの重さによってもテスト結果は変わるために”トラック短距離選手の脚力を想定したオモリ”、”トラック中距離選手を想定したオモリ”の2種類でテスト。 市場に出回っているチェーンを送付し、すべてのチェーンで2種類のテストを行いました。

その結果、どちらの場合もミダスが最も抵抗が少なく長い時間揺れ続けました。第三者機関で”世界最速チェーン”の称号を得られた瞬間でした。 この結果を各国ナショナルチームに送付したことで一気に交渉が進み出しました

 続く

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著者プロフィール

中田 尚志 / Peaks Coaching Group

パワートレーニングの第一人者ハンター・アレンに師事。2014年に単身渡米。最先端のパワートレーニングを学ぶ。リオ・東京両五輪選手のコーチを務め、7年間で10人の全日本チャンピオンを生み出す。コーチ業と共に世界で活躍する日本製品の開発補助、各国ナショナルチームに採用される橋渡しも行う。

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