なぜSRM PM9は精度が高いのか?

SRM PM9の特長
パワーを正確に計測するのは難しい技術です。一定巡航でのパワー測定の精度はもちろん、ダッシュやゼロ発進などパワーが激しく変化する状況で正確に計測し続けるのは想像以上に困難です。このあたりが技術力に大きな差が出る部分と言えます。
SRM PM9ならロードはもちろんトラック競技・MTBでもパワーを正確に計測出来ます。
PM9の特長
- 1秒間に200回トルクを測定(200Hz)
- マグネットレス化
- 大パワーを受け止める設計
- 計測精度0.5%+/-
秘密は200Hzと角速度センサー
PM9が正確にパワーを測れる一番の理由は測定頻度(Frequency=周波数)の多さです。例えばトルクは1秒間に200回測定しており、激しく変化するトルクを正確に追えます。
もうひとつは角速度センサーです。マグネット式はクランクが1回転するまで計測が始まりませんが、角速度センサー採用にクランクが動くと、ただちにセンサーが反応し計測を始めます。これによりパワー測定開始が早くなりました。またマグネット式の場合、マグネットが通過する時間から1回転の角速度を計算していました。その為、1回転の回転速度は一定としてパワーを計算します。
しかし、実際には上死点付近でクランクはゆっくり動き出し、時計にたとえると3時付近でクランクは速くなり、下死点に向かって少し速度が落ちます。スタンディング(ゼロ発進)では特にその傾向が強くなります。SRM PM9はクランクが1回転しない内にパワーの測定を始め、回転速度の揺らぎまでを捉えます。これらが計測精度を上げています。
更に4000Wものスプリントパワーに耐えうる設計、計測精度を高めるスパイダー内部の構造、材質、電子部品の品質、ソフトウエア設計が精度を高めます。
SRM PM9内部で行われていること

パワー(W)=力(N) x 速度(m/s)
パワー(ワット数)は、ペダルにかかった力(N)と、クランクを回す速度(m/s)をかけ合わせて計算します。
ペダルにかかる力とクランクを回す速度は刻々と変化します。力と速度は別々のセンサーで計測されるため、かけ合わせるタイミングがズレるとパワーは正確に算出されません。スタンディングでは停止状態から一気に大パワーをかけることと、ケイデンスが一気に上ることが計測を難しくします。
スタンディングのパワー

スタンディングのデータ
トラックで計測したSRM PM9のデータです。
スタンディングでは一気にトルクが立ち上がり、その後ゼロからケイデンスが上がっていくのが分かります。スタートした瞬間は大トルクがかかっていますが、ケイデンスは低いためパワーは高くありません。その後ケイデンスが上がるにつれてパワーが立ち上がって行きます。パワーの内訳から見るとスタンディングは力(N) の要素が大きいと言えます。これは大きな筋力を必要としていることを表しています。
フライングのパワー

フライングのデータ
一方フライングではある程度のケイデンスからダッシュが始まります。この時のパワーはクランクの速度(m/s)の要素がスタンディングよりも大きくなります。大きなパワーを出す=タイムを縮めるにはどれだけクランクを速く回せるかがカギになります。
パワーから考える選手の強化

スタンディングは大トルクを発生する
同程度のマックスパワーを持つ選手でも1.スタンディングが得意な選手、2.フライングが得意な選手がいます。
- スタンディングを強化するには…トルク(筋力)を上げる
- フライングを強化するには…スピードを上げる
パワーデータから強化の方向性、進捗をチェックすることが出来ます。これらの強化を行うには正確なパワーメーターが必要不可欠です。それを可能にするのがSRM PM9です。
※文中 パワー=力(N) x 速度(m/s)で表しています。 SRMはパワー=トルク(Nm) x 角速度(rad/s)で計算しています。表現方法の違いで値(ワット数)は一致します。SPSブログ内では基本的にパワー=力(N) x 速度(m/s)で統一しています。
中田尚志

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