世界最速を証明する
各国のナショナルチームに売り込む

トラック世界選手権
世界最速チェーンのプロトタイプが出来上がったのが2023年6月頃。すでにパリは1年後に迫っていました。メダル獲得の可能性がある国への採用を目指していましたが、この時点で正式採用が決まっている国はありませんでした。
イギリスで行われたスーパー世界選手権(4年に1度、各種目が一同に会して行われる)に我々も赴き各国にアピールすることにしました。しかし、出発当日に私がまさかのコロナ陽性。出国が叶いませんでした。プロジェクトメンバーにお願いしていくつかの国と交渉することは出来ましたが、その場で正式採用には至らず。いよいよスケジュール的に厳しくなってきました。
いくら良い製品でも、その性能を知ってもらわないと始まりません。まずはサンプル品を提供し、実際に使用してもらいました。
チェーンは安全に関わる部品でもあるため、大事なレースを控えた選手に使ってもらうには信頼性が欠かせません。
幸いD.I.Dチェーンのモーターバイクでのシェアは世界一。欧州の選手を中心にモーターバイクに乗っている選手や関係者は多く「D.I.Dが作ったなら試すよ」と言ってもらうことが出来ました。
各選手の使用感は良好でほっと胸をなでおろしました。しかし、それだけで正式採用に至りません。やはり性能を科学的に証明する必要があります。
第三者機関で証明する

SSEHのラボ
各国のナショナルチームに採用されるには2つのハードルをクリアする必要があると考えていました。
- 選手の使用感が良いこと
- 性能を科学的に証明すること
幸い選手によるサンプル品の使用感(官能評価といいます)は良好でした。ここで”どれぐらい優れているのか”を証明出来れば採用の可能性が高まると考えました。
各ナショナルチームには機材選定のスタッフが居ます。彼らは官能評価だけでなく性能を数値で表したものを欲しがります。機材選びはメダルの色を変える可能性がありますし責任も伴います。ですから単に「選手が良いと言っている」という理由で採用するわけには行かないのです。
第三者機関が性能を証明していれば、チーム内で”社内承認&決裁”が取りやすくなります。そこでイギリスにあるSSEH(Silverstone Sports Engineering Hub)にテストを依頼しました。
世界最速チェーンの称号を得る

SSEHのチェーンテスト装置は機械式時計のような構造です。大きな振り子にオモリを付けて、振り子の揺れが止まるまでの時間を測ります。
振り子をつけたチェーンの摺動抵抗が大きければ振り子は早く止まります。抵抗が少なければ振り子は揺れ続けます。(図中青色がチェーンの振れ幅。横軸の時間が経過するほど振れ幅が小さくなっていく)

振り子の減衰でチェーンの抵抗をテスト
オモリの重さによってもテスト結果は変わるために”トラック短距離選手の脚力を想定したオモリ”、”トラック中距離選手を想定したオモリ”の2種類でテスト。
市場に出回っているチェーンを送付し、すべてのチェーンで2種類のテストを行いました。

SSEHチェーンテストの結果 各グラフ左端(青色)がD.I.Dミダス
その結果、どちらの場合もミダスが最も抵抗が少なく長い時間揺れ続けました。第三者機関で”世界最速チェーン”の称号を得られた瞬間でした。
この結果を各国ナショナルチームに送付したことで一気に交渉が進み出しました。
中田尚志

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