技適って何?

SRMの販売開始に向け必要な手続きを調べて行く内に分かったのが「技適申請」の必要性です。

技適とは技術基準適合証明の略です。

販売する製品が無線の混信や妨害を起こさないこと。日本国内の電波法に適合していると証明する審査制度です。

いわゆる”違法電波”を出す製品ではないことを公に認めて貰う制度です。

SRMに問い合わせたところ、最新型のパワーメーター”PM9“のみが、技適に通っていないとのこと。旧製品は全て技適に通っているのによりによって…。そこでPM9を技適を通すための協議を始めました。

技適の種類は2つ。

技適の種類は下記の2つです。

  • 技術基準適合証明

  • 工事設計認証

量産品の場合は工事設計認証を取得する必要があります。

工事設計認証の取得方法は2つ。

ひとつは製品(PM9)の設計図を提出し、設計通りに生産されたかを確認するために製品を抜き取り検査にかける方法。

もうひとつは技適取得済みの無線モジュールを使用して生産すること。この方法だと既に電波を発するモジュールが技適認証済みのために製品の検査は省略できます。

技適申請には費用と手間がかかる。

技適を通すには費用も手間もかかります。ですから「技適を通したところでその費用と手間に見合うほど売れるの?」という問題が出てきます。SRM本社からも「通すのは良いけど日本市場でどれぐらいの売上が見込める?」という質問がありました。

技適申請に通っていない製品が世に溢れる現在(例えば激安中華携帯の多くは技適に通っていません)、パワーメーターというニッチな世界、しかも妨害電波になり得ない、ごく微小な電波しか発しない製品を技適に通すことに私自身も疑問を感じたのは正直なところです。

しかし、適法に輸入を進めたいという思いがありましたし、お客様に安心してお使い頂くにはやはり公的に国内使用が認められた製品であることが必要だと考えました。

無線モジュールで技適取得

先述の製品設計図をSRMから取り寄せて技適に通す方法はハードルが高すぎて断念。さすがにSRMとしても設計図を公開するわけにはいかないからです。

そこで2つ目のオプション、無線モジュールで技適を通すことを考えました。SRMに使用されているのはスイス u-blox社の無線モジュール。この無線モジュールが技適に通れば晴れて輸入できます。

しかし、u-bloxは世界的な電子部品メーカー、いち日本のSRM代理店が掛け合っても相手にされません。そこでSRM社と交渉しu-bloxに日本の技適証明を取るように働きかけて頂きました。

u-bloxに「SRMに使用されている無線モジュールは、日本に輸入されている他の製品にも多く使われているはず。対処して欲しい。」との要望を出しました。ある意味「技適に通っていない御社の無線モジュールが世の中に出回るのはコンプライアンス上どうなの?」とプレッシャーをかけた訳です。

無事にSRMからの働きかけが実り、u-bloxが無線モジュールを技適に通してくれました。

こうして2023年6月1日無事に技適認証を受けることが出来、SRMの国内取扱にゴー・サインが出ました。

Peaks Coaching Group – Japan

中田尚志

 

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