パワーって何? part 2 パワーメーターの構造について

パワーはどうやって測っているの?

  単位 自転車の場合 英語表記
N AEPF Force
速度 m/s CPV Velocity
パワー Watts ワット Watts

前回はパワー=力(N) x 速度(m/s)で決まること。自転車の場合、力をAEPF(N)、速度をCPV(m/s)で表すことをご説明しました。では実際パワーを計測する時、どのようにAEPFとCPVを計測するのでしょうか?

パワーメーター内ではAEPFはひずみゲージで計測し、CPVは加速度センサーもしくはマグネットで計測しています。

力(フォース:N AEPF)の測り方

パワーメーター内に内蔵したひずみゲージで計測します。 

金属に荷重がかかると電気抵抗は変化します。それによりペダルにかかった力を測ります。ペダルをグッと踏んだ時の電気抵抗の変化を計測しているわけです。市販されているほぼ全てのパワーメーターがひずみゲージを使用して力を測定しています。

速度(ベロシティ:m/s CPV)の測り方

CPVの計測方式は2種類あります。

1.マグネットセンサー

かつてのケイデンスセンサーのようにクランクにマグネットを貼り付けて、マグネットが一周して同じ位置に戻るまでの時間からCPVを測ります。ですから1rpmの間、クランクは等速で回転しているとみなします。

2.加速度センサー

現在のSRM PM9に採用されている方法です。加速度センサーは聞き慣れない名前ですが、身近に使われています。スマートフォン内部にも入っていて画面の回転を司っています。

加速度センサーは位置の変化を計測が出来ます。クランクが動き出す=位置が変化する大きさとスピードを計測しているわけです。

加速度センサー vs マグネット

前述のようにCPVは加速度センサーもしくはマグネットで計測しています。ではどちらが優れているのでしょうか?

クランクが回転するスピードは実は一定ではありません。

上死点・下死点(時計にたとえると12時・6時の位置)で最も遅く、踏み込みを行っている3〜4時あたりで最も速くなります。

1回転の中で速度(CPV)が大きく変化する場合でもマグネットセンサーでは1回転の速さを等速とみなしてパワーを計算します。

加速度センサーはより高精細で速度を測り、刻々と変化するCPVにあわせてパワーを計算します。

ですからMTBやサイクルクロス、トラックのスタンディング(ゼロ発進)といった刻々とCPVが変化するシチュエーションでは、マグネットセンサーよりも、加速度センサーのほうがパワーを正確に測れます。

一方で急激にCPVが変化しないトラックIPの巡航中では、両者にそこまで数値の差は出ません。

またマグネットセンサーは構造が単純で、計測誤差に差が出にくいと言われています。

一方で加速度センサーはセンサー自体の計測精度に差があるため、精度の優劣で計測結果に差が出ます。その為、性能の低い加速度センサーを使用した製品よりもマグネットセンサーの方がかえって正確に計測できることも多いようです。

SRMに使用されるひずみゲージ、加速度センサーは最高品質のセンサーです。これらのセンサーもSRMの計測精度の高さに貢献しています。

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中田尚志

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